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森林エネルギー事業

当社では「森林エネルギー事業」を進めています。
これは、熱利用に特化した乾燥チップの供給事業体を全国各地に設立するというものです。
その目的は、松枯れ材や支障木など、FIT認定から外れてしまった未利用の木質資源を地域内で有効活用する点にあります。
また、バイオマスの熱利用を進めるにあたって課題となっている乾燥チップの供給拠点を増やし、大規模なバイオマス発電ではない、小規模分散型のバイオマス熱利用を推進したいと考えています。
地域経済の活性化とは、つまるところ地域資源を利用することに他なりません。

 

森林エネルギー事業をはじめませんか

■ バイオマスの熱利用

2012年以降、FIT(再生可能エネルギー固定価格買取制度)の導入により、日本の木質バイオマス利用は飛躍的に増加しました。
しかしながら、バイオマス発電には様々な課題が残されており、その一つはエネルギー効率です。
バイオマス発電は効率が2~3割のため、発電量が増えれば増えるほど、エネルギーの廃棄も増えます。その多くは廃熱です。
その点、バイオマスの熱利用は効率が8割以上であるため、貴重な日本の森林資源を最大限活用しようとするならば、バイオマスの熱利用が大切です。
その方法は薪やチップ、ペレットをストーブやボイラで燃やして、温風や温水として利用するというものです。
我々はバイオマスの熱利用に取り組みます。

■ チキン&エッグ

森林エネルギー事業は地域内で長期間チップを供給する仕組みです。
バイオマスボイラの導入はチップを消費するという点で不可欠ですが、我々はボイラを売ることを目的としていません。
ボイラの導入に際しては基本設計を行い、導入する設備のkW単価が妥当かどうかの検証を行います。
一方で、チップの価格は①原木代、②チップ加工費、③保管費(乾燥費)、④運搬費、➄諸経費を含むため、森林エネルギー事業では配達価格として、20円/kgを一つの目安としています。
運搬距離で価格は変動しますが、現状の灯油価格と比較しても、乾燥チップの価格としては妥当な金額だと考えています(チップの水分は35%w.b.以下を保証)。

■ 森林資源の多段階利用

木材や合板、紙の原料あるいは発電の燃料として森林資源が利用されるなかで、どうしても利用できないような残渣が発生します。
細すぎたり枯れていたり、曲がっていたり短すぎたりすると使えません。
通常、こういった部位は森の中に捨てられます。
バイオマスの熱利用は1ヵ所あたりの燃料消費量が少ないことから、こういった残渣をチップに加工して燃料として使うのにうってつけです。
我々は既存の流通に影響の出ない、こういった資源をうまく加工して、安価で高品質なチップを作っています。

■ 投資は限定的に

地域において乾燥チップを供給する仕組みを立ち上げるには様々な要素が必要です。
しかし、木材の収集・運搬、チップ化、チップ貯蔵、チップ積込、チップ運搬に係る場所や機材、人員を一から用意する必要はありません。
「森林エネルギー株式会社」は、株主の保有する資源を活用することで、安価に短期間でチップ供給の仕組みを構築します。
チップの残量を通知する遠隔監視システムもその一つです。
関心のある方は、佐久森林エネルギーや松本平森林エネルギーの事例をご覧ください。

森林エネルギー事業



チップの原料

material

製材や合板、発電用に出荷できないアカマツの枯死木やカラマツの先端などを原料としています。
我々はこれらの原料を有価で買い取ることで、森林資源の価値向上に寄与しています。

移動式チッパの共有

machine share

脱着式中型トラックに積載されたチッパを利用してチップ化しています。
チッパは高価なので、稼働時間を長くして償却期間を短くするために、佐久と松本を行き来して、共同利用しています。

既存倉庫の活用

strage plan

チップの保管は既存の倉庫を活用しています。
簡単な屋根と3方を囲む壁があれば十分なので、わざわざ立派な倉庫を建てる必要はありません。

水分の測定

moisture

脱着式中型トラックに積載されたチッパを利用してチップ化しています。
チッパは高価なので、稼働時間を長くして償却期間を短くするために、佐久と松本を行き来して、共同利用しています。

チップの運搬

Transportation

チップの供給はコンテナで行います。
コンテナを複数台持つことで、空いたコンテナに事前にチップを積み込んでおくことができるため、運用に係る手間を軽減できます。
脱着式トラックはチップの運搬だけでなくチッパの運搬にも利用しています。

遠隔監視による運用

remote monitoring

遠隔監視装置「オンサイト」によってボイラを24時間、365日監視しています。
燃料の残量が低下すると自動でメールが送信される他、ウェブでサイロやボイラの現状を確認できます。
チップ詰まりによるボイラ停止などのエラー情報も自動で送信されます。



林業に関わる事業者のゆるやかな連携を紡ぎ、各事業者の得意分野を結び付けて木質資源を有効活用。一連の事業化を図ります。

<事業者例>
●地域の森林組合
●素材生産業者
●チップ生産者
●製材所
●造園会社
●運送会社、土建業など



こんな悩みはありませんか?

◎未利用の木材があり、持て余している…
◎伐採時の末木枝条や製材端材は、毎回有償で捨てている…
◎松枯れ材や支障木などFIT材としては価値のない木材がある…
◎小規模な木質ボイラ需要に対してチップ供給するのは収益が見込めない…
◎チッパがないから事業化できない…
◎そもそも乾燥チップってどうやって作るの…

ラブ・フォレストでは、これまでの木質エネルギー分野での経験や実績を元に、事業をシステム化、計測システムや遠隔監視を活用しつつ、ご当地森林エネルギープロジェクトの収益性を確保します。



これにより…

◇原料、生産、運搬、エネルギー化への道筋を作り、最小限の投資で収益を生む事業
◇非FIT材の未利用木材、地域資源の活用
◇コスト・供給量ともに、地域への安定した燃料供給
◇化石燃料からの代替によるCO2排出削減

を実現します。