ENVIRONMENT気候変動への取り組み

2022年6月 宣言

環境活動家のグレタ・トゥーンべりさん(Ms. Greta Thunberg)が2019年9月の国連総会で行った怒りの演説は我々、大人側にとって衝撃的な内容でした。
非常に感情的な表現をされていたこともあり、当時16歳であった高校生が放つ「若さ」だと捉えた方々も多かったと思います。
世界の報道をみても「彼女も大人になったらわかるさ」といったような、オトナの反応が多かったように感じます。

しかしながら、私はそのようには考えませんでした。

彼女の発言には本質的な問いかけが含まれており、それが、温暖化を防止できない最大の理由なのだと理解しました。

「言い訳は通じない」それが彼女が発信した最大のメッセージだと思います。

経済性を盾に、技術もあり、装置もあり、知識もあるのに何もしない、その間に地球規模での気候変動が進行し、未来の子供達が苦労することに気付かない、気付いていても何もしない、なぜなんだ、というのが彼女の意見であり、それを怒りの表現で示したということだと思います。

私たち、森林をエネルギー利用しようとしている者にとって、この問いかけは痛い内容でした。
バイオマスを持続的かつ効率的に利用する技術があり、チッパやボイラ、周辺機器などの装置があり、それらをうまく使うための知識もあるのに、まったくといってよいほど日本では普及していません。
特に日本は先進国の中でもトップクラスの森林率を誇るにもかかわらず。
いわんや政府は石油に補助金を支給して、原油高騰への対策という「経済的理由」により温暖化を促進している、これは確かにバカげた話です。

グレタさんの演説から数ヶ月して、残念ながら世界はコロナのパンデミックに見舞われ、世界的に経済が停滞したことで、皮肉なことに温暖化ガス(GHG)の放出は削減されました。

2022年、「明けたふり」のポスト・コロナの中で、経済は徐々に回復基調にあり、経済活動や観光なども再開されつつあります。
これにより、GHGの放出はコロナ前に戻るでしょう。

しかしながら、ロシアによるウクライナ侵攻という前時代的な侵略行為の影響もあり、現在エネルギーの価格は高騰しており、エネルギーの安全保障が今までになく高まっているため、エネルギーの市場は単純にコロナ前に戻るというよりは、価格だけでなく安全保障が関心事になると思います。
日本を除いては。

いわゆる平和ボケの、この幸せな日本において、「経済的にメリットがない」とされるバイオマスのエネルギー利用に四半世紀も取り組む身として言いたいことは、グレタさんの「ひとりぼっちの挑戦」に賛同し、私も他のオトナに何を言われようとも、バイオマスのエネルギー利用を推進していこうという決意です。

そのためのアプローチとして、当社が開発した「森林エネルギー事業」の仕組みを全国に展開すること、そして日本に適したボイラやチッパ等の機器を開発することが、 私たちなりの気候変動に対する社会的な取り組みなのだと、ここに宣言致します。

一個人や一企業の取り組みを社会に反映させるには連帯が不可欠です。
経済性を持たせるためにも、事業を水平展開させて、バイオマスのエネルギー利用を一般化させる必要があります。

森林エネルギー事業に取り組みたいと思う方は、当社に連絡をください。
企業は社会の公器として理念を伴わねばならない、それが私の信念です。


2022年6月1日 ラブ・フォレスト株式会社 代表取締役 小島健一郎

参考:「ひとりぼっちの挑戦」で検索してみてください


森林エネルギー事業